2019年3月、屋久島に行った。
その時は、彼女に振られたり、仕事のモチベーションも低かったり、とりあえずどこか遠くに行きたい気分で、ちょうど1年の中で長期休暇を取ってもおらず、3月末までに有給を使わなければと思っていた頃。
有給の日程だけ決めたものの、行き先が決まらない。今までに行ったことのないどこか遠くへ。
北海道とか?近場の海外とか?そんな風に考えていたら、連休の3日前になってしまった。
やばい。
そんな時に、ふと「屋久島」という行き先が降りてきた。
なんだか幻想的。一人旅にはうってつけな気もする。
思い付いてからは、今まで行き先を悩んでいた時間が嘘のように、行程を決めていくのが早かった。
『屋久島は呼ばれて行くところ』
そんな風に聞いたこともあるが、まさしくそんな感じで、屋久島が待っているようだった。
もしこの記事を読んでいて、興味があるという人のために、行き方から島での過ごし方などを書いていきたい。
そして、初めに言っておきたい。
屋久島は不便を楽しむところです。
屋久島までの行き方
そもそも屋久島がどこにあるか知らなかった。
都道府県でいうと、屋久島は「鹿児島県」。なので、九州方面に旅立つことになる。
鹿児島から海を渡って下の方。
海を渡るということで、移動方法は「飛行機」か「フェリー」の2種類。
僕は、間際だったことと先入観から何も迷わず飛行機で向かった。
◆飛行機での移動方法
いや、飛行機なんて乗るだけでいいだろうと思うかもしれないけれど、普通の旅行とは違うことを知っておいたほうがいい。
屋久島への直行便は少ない。東京からは出ておらず、福岡と大阪付近から少しあるくらいだそう。
なので一度、鹿児島空港に降りて、そこから屋久島行きの飛行機に乗り換えなければいけない。
乗り換え自体は、さほど難しくはない。電車の乗り換えと同じような感じ。海外でもないし、適当に案内を見ていればどこのゲートに行って、どこから乗ればいいか分かるはず。
問題はそこじゃない。
屋久島行きの飛行機は、とても小さくて少ない、というのが大問題である。
普通の飛行機ではなく、両サイドにプロペラの付いた、トムクルーズが乗ってそうな飛行機である。
飛行機っていうのか、そもそも。
これがその飛行機。見るからに小さいでしょ?
ついでにいうと、当たり前のように滑走路を歩いて、乗り込むことになる。
定員は50人も入らなかったはず。
つまり、
飛行機で屋久島に行くには、チケットがちゃんと確保できるか
が結構重要になる。
僕は、連休でもなんでもないド平日に行ったので、間際でもチケットが運よく取れた。
しかし、ゴールデンウィークや行楽シーズンには、ツアーなども開催されるため混雑するらしい。
もし行くのであればお早めに。
このタイミングで迷うか迷わないかも、もしかしたら「屋久島に呼ばれているか」の違いなのかもしれない。
ちなみに、乗っている時間は30分くらい。
シートベルのサインが消えたと思ったらすぐ着陸態勢に入ってまた付くので、トイレに行く間も無く着いちゃいます。
金額は1万5千円ほどで、んー、結構高い。よく間際でこんな金額を躊躇なく払えたなと思う。
もう少し早めに予約すれば、多少は安くなるかも。
◆船での移動方法
後から知った船での行き方。島で出会った人と話すと、船で向かった人も多かった。
船のメリットは「安い」。まずコレ。
高速船は片道9,000円程度。フェリーにすれば、5,000円程度。
お財布事情が一番なら、船の方がお得。
あとは時間の余裕次第といったところ。
飛行機に比べて、船は時間がかかるから。
鹿児島空港から鹿児島港(船乗り場)までは、バスで少し余裕を持って2時間ほどだそうな。
鹿児島市内を通るので、観光も含めるなら、それもありかもしれない。
高速船は1日7本。フェリーは1日1本だとか。
https://www.tykousoku.jp/fare_time/
(種子屋久高速船株式会社 トッピー・ロケットのサイト)
屋久島の港は「宮之浦」か「安房(あんぼう)」の2箇所。
僕は飛行機で行ったけど、安房港のすぐそばの民宿に泊まったので、船がすぐ見えました。
島で知り合った人の中には、高速船を使って種子島まで渡る人も。
移動が得意な人、行きたいところと時間がハッキリしている人は、船もありかも。
慌てて選んだ飛行機で正解かも。
出発の3日前にギリギリでチケットを手配するという、なんとも無計画な屋久島への旅だったけれど、飛行機という手段を選んだのはある意味正解だった。
金額こそ、まぁしたものの、その分時間は節約できた。
ついでにいうと、あの小さな飛行機に乗れることも、ある意味イベント的でアトラクションのようで貴重な時間だった。
さらに、飛行機に乗るだけでなく、面白かったのは屋久島空港に着いてから。
とってもとっても小さな空港で、また当たり前のように滑走路で降ろされ、預けた荷物も機械なんて使わず、係の人が手で持ってくる。
これは写真もあるけれど、ぜひ自分の目で見て体感して欲しい。
行くまででもこれだけの体験が待っている屋久島への旅。
そもそも、天候によっては飛行機が飛ばずにたどり着けないことも少なくないらしい。
僕が屋久島に着いた日も、自分が乗ったすぐ後の飛行機や同じ時間のフェリーは欠航になっていたくらい。
そう、屋久島は呼ばれていくところ。
たどり着けただけでも、それは何かの運命のはず。
なかなか、体験できない時間。
せっかく屋久島へ旅をするならば、こうしたちょっとした不便さを感じることも面白さの一つだとおもう。
ただの移動ではなく、もうすでに屋久島の物語は始まっているはず。
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